フレッド・フォルドヴァリー『公共財と私有コミュニティ 〜社会サービスの私的供給』
#政治経済 #ネオカメラリズム #リバタリアニズム
国家なき秩序──フリードマン、ホッペ、フォルドヴァリーが描く未来|アーバンリバティ
レビュー: Book Review: Public Goods and Private Communities: The Market Provision of Social Services, Fred Foldvary
著者について
フォルドヴァリーは Cellular democracy - Wikipedia というのを提唱してるらしい (この本で出てくるかは不明)
フォルドバリーは地価税についても論じてるらしい。
Fred Foldvary - Wikipedia
この本を見るとフォルドヴァリーは地価税に批判的なのかな?と思うけど、実際には地価税を唱えるジョージズムとリバタリアニズムを融合したジョーリバタリアニズムの論客らしい。
本の内容
私個人がこの本を重要だと思った点は、ネオカメラリズムの理論的基盤を考察する上でかなり良さそうだな、というポイント。
まず、公共財のフリーライダー問題の説明 (民間では非排除可能・非競合な財を十分に供給できない)。
そして、民間が失敗するだけではなく、政府の失敗により、政治による公共財供給量も、効率的な水準から外れうる、というお話。
民間も政府も失敗するなら、どうすればいいのか?
そこで、領土的公共財 (territorial collective goods)という概念が導入される。
フレッド・フォルドバリー.icon 従来公共財とされていたものでも、物理的に存在する以上は空間に位置づけられており、近くにいるひとしか消費できないものがある。その場合、排除不可能性という条件は成り立たない。
その場合、そういった財の価値は周辺の地価に反映されるため、土地所有者は公共財供給のインセンティブを持つ (もし財が土地所有者以外によって供給される場合、土地所有者はフリーライダーになる)。
地価税を徴収する政府が公共財を提供するネオカメラリズムモデルではなく、土地所有者 自らが公共財を供給するスペンサー・ヒースモデルに基づいて議論されている。
数学的モデル化もあり。
地方公共財だけでなく、費用逓減産業への補助金 (※費用逓減産業では限界費用価格付けをすると赤字になるので、(効率的な資源配分を可能にする) 限界費用価格づけをするためには補助金が必要) についても考察。
費用逓減産業とは?具体例とグラフを交えて分かりやすく解説! どさんこ北国の経済教室
William Vickrey - Wikipedia
スティグリッツのヘンリー・ジョージ定理 (地価総額 = 公共財費用) に反して、地価総額が公共財費用を超える場合もあると言っている。